こんにちは。
北海道で暮らしている、毎日料理を作っているChefです。
突然ですが・・・
皆さんは疲れた時や気分転換したい時にコーヒーやカフェラテを飲む事がありますか?
仕事で行き詰ったときやイライラしたときも、少しドリンク休憩をするとなぜかリフレッシュできてしまうことがあるのではないでしょうか?
世の中にはたくさんの飲食店があり、喫茶店やカフェに行くと、おしゃれなラテアートがあるお店がありますよね。
プロのバリスタがいるお店では、様々なラテアートを楽しむことができ、頼むのもワクワクしてしまいますよね^^
ですが、ラテアートと言っても、お店でしか飲めないのでは・・・?と思う方がいらっしゃるかと思います。
確かにプロの方が作るラテアートはとても繊細できれいな仕上がりのものが多いですが、決してお店だけでしか飲めないという事はありません。
ご自宅でも材料と必要な器具があれば、だれでもラテアートにチャレンジすることができます。
今回はラテアートのやり方を一連の流れも含めて紹介したいと思います。
それではご覧ください。
ラテアートのやり方について!定義や一連の流れを紹介!
ラテアートの定義とは?
ラテアート(Latteart)とは・・・
ラテ(Latte:イタリア語で「牛乳」)とアート(Art:英語で「芸術」)を合わせた混成語です。
「カプチーノやカフェラテの上に絵柄が描かれたもの」をラテアートと呼ぶことが多いですが、ココアや抹茶など、カプチーノ以外のものにも描くこともできます。
なので、広い意味では「ラテ(牛乳)を使った飲み物の上に絵柄が描かれたもの」という表現もできます。
現在の日本では様々なタイプのラテアートが供されているので、「ラテを使った飲み物の上に絵柄が描かれたもの」の認識の方が一般化しつつあると思います。
ラテアートの手法については、大きく分けて2つあります。
●ミルクを注ぐピッチャーの動きと、そのミルクの対流だけを利用して描く「フリーポア」
●楊枝などの道具を使って絵柄を描く「エッチング」
上記の2つの手法があります。
ですが、純粋にコーヒーを愛する人は特に、その美味しさに本質があるという点に強いこだわりを持たれるので、「フリーポア以外はラテアートとは認めない」という方も中にはいます。
コーヒーを愛する方からしたらエッチングやカラー着色といった「邪道」かもしれないラテアートで作られた一杯はお気に召さないかもしれません。
ですが、お客様を喜ばせるためにサービスマンとしての立場では、いろいろ試行錯誤をしていかなければなりません。
定義となるともう少し柔軟でいいのかなとは思いますけどね・・・
どこまでをラテアートの許容範囲とするかは、意見が分かれるところでしょう。
コーヒーは最終的には「嗜好品」なので、十人いれば十人の判断基準がある。
私はこのように考えており、30年そこそこの歴史しかない、まだ出来て新しい技術です。
「明確な定義は無い」ことが事実なのは間違いありません!
ラテアートのやり方について
大まかなラテアートのやり方としては下記のようになります。
①エスプレッソの抽出
ドーシング(Dosing)⇒ポルタフィルターに必要量のコーヒーを詰める作業です。
レベリング(Leveling)⇒ドーシングで盛ったコーヒー粉の表面を、平らにならす作業です。
タンピング(Tamping)⇒ポルタフィルターに詰めたコーヒー粉を、タンパーを使って押し固める作業です。
タイピングが完成したらエスプレッソを抽出していきます。
②ミルクのスチーム(泡立て)
ミルクのスチームは、空気を入れる(ミルクのボリュームアップ)。
対流で 攪拌させて気泡を潰し、細かくする(ミルクのテクスチャリング)という流れでやります。
③フリーポア
ミルクピッチャー(ミルクジャグ)からミルクを注ぐ動きが生み出す対流だけを利用して絵柄を描くラテアート技術。
スチームをしたミルクを使用し、フリーポアで描かれる代表的な絵柄であるハートやリーフ、チューリップを描いていきます。
エスプレッソの抽出方法やミルクのスチームで覚えておいた方が良いことや気を付けるべき点などを説明していきます。
【エスプレッソの抽出】
美味しいエスプレッソを抽出するために必要と言われている「4つのM(クワトロ・エンメ)」というものがあります。
4つのMはそれぞれエスプレッソ抽出において特に重要な4つの要素「Miscela、Macinino、Macchina、Mano」の頭文字のことです。
●Miscela(ミシェーラ)
エスプレッソの豆の品質とブレンドの配合が良質であるかどうかを指します。
豆の品質とはロースト深度のことも含み、通常イタリアン・エスプレッソでは、シティ~フレンチのローストが適正です。
●Macinino(マチニーノ)※Macinato(マチナート)とも言います。
ミル・グラインダーのことで、エスプレッソの豆が、適正なメッシュ(挽き目)の細かさに調整されて挽かれているか。ということを指します。
このメッシュ合わせの作業を「カリブレーション」と言い、バリスタにより好みはありますが、シングル1杯あたり約7gの豆が20秒~30秒かけて20ml~30ml抽出されるように合わせるのが適正です。
●Macchina(マッキナ)
マシン・機械のことです。
エスプレッソマシンの能力が適正であるか(90度9気圧で安定した抽出を行う力を備えているか)ということです。
メンテナンス状況なども含めた意味で捉えるべきですね。
●Mano(マーノ)
人の力のことを指します。
ドーシング、レベリング、タンピングといった一連の作業が高い技術で安定して行われるかというバリスタの能力です。
広義の意味では、マシンやコーヒーに対する知識・理解はもちろん、グラインダーの調整能力やメンテナンスへの心配りなどをの全てを含んでいます。
【ミルクのスチーム】
牛乳にエスプレッソマシンから出るスチーム(蒸気)を入れることで、温めながら泡立てて、カフェラテやカプチーノに最適な粘度のある状態を作り出したものがフォームドミルクです。
スチームドミルクという言い方もありますが、人によって表現のニュアンスが違い、両者の間に明確な定義はありません。
フォームドミルクとスチームドミルクの違いの傾向としては。。。
●スチームドミルク
単に「スチームによって温められたミルク」※つまり液体です。
●フォームドミルク
スチーム等の方法(ミルクフローサーを含む)によって適切な温度に泡立てられた、「ミルクと気泡(フォーム)が混じった状態」
これらのように違いを指すことが多いですね。
ミルクは、乳脂肪分3.5%~4%の「成分無調整乳」を用意しましょう!
乳飲料や低脂肪乳などでも出来るのですが、エスプレッソと合わせた時の味のバランスを考慮すると、ある程度の乳脂肪分は必要です。
脂肪酸は、風味や甘味、コクに影響してくる要素ですよ~
ミルクにとろみが出る要因は「空気(細かい気泡)が含まれること」と、「タンパク質の熱変性によるもの」で、乳脂肪とは無関係です。
タンパク質の熱変性は卵が茹で卵になる時に固まるのと同じ原理なので、スチーミングは温度が重要になってきます。
低脂肪乳や乳飲料、豆乳、無脂肪乳などでも、タンパク質さえ含まれていて、きちんとしたフォーミングを行えばとろみは出てきます。
また、ミルクの鮮度も重要な要素です。
牛乳のカゼインタンパク質は、鮮度が落ちることで細菌が作り出す酸や酵素によって不安定になります。
加熱を行うことでその不安定さは一層助長されるため、スチームした時にモロモロになったり分離したりします。
できる限り新鮮な牛乳を準備し、開封後は速やかに使い切るようにしましょう。
【フリーポア】
フリーポアとは何も使わず注ぐという意味で、ミルクピッチャー(ミルクジャグ)からミルクを注ぐ動きが生み出す対流だけを利用して絵柄を描くラテアート技術です。
フリーポアの美しいラテアートは味という面において、
エスプレッソの質
フォームドミルクの質
提供温度(スピード)
これらの3つが約束されているといえます。
「エスプレッソの適正抽出」と「綺麗なフォームドミルク」が出来ているものと前提しますが、フリーポアのラテアートは、エスプレッソに注いだフォームドミルクを表面に浮かべることで絵柄を作ります。
フリーポアはフォームドミルクの質が出来上がりを大きく左右します!
まとめ
今回は誰しもがあこがれる、おしゃれなラテアートのやり方について記事にしてみました。
定義に関しては十人十色の考え方があり、これといった明確な定義がないのが正直なところです。
まだまだ歴史が浅いラテアートの世界ですが、これからもっと新しい定義が生み出され、何十年か後に確立されるのではないでしょうか?
ラテアートの手法は2パターンあるので、ご自身にあった作り方でチャレンジしてみるのが良いと思います。
味を求めるならフリーポア、見た目を重視するならエッチング。
その時の状況に合わせて、どちらの手法もできたらよいかもしれません。
金銭面で余裕がある方は本格的なマシンもあるので、将来カフェを開きたいと考えている方はエスプレッソマシンも見てみると良いかもしれませんよ^^
本格的な機械だと数百万円普通にしますが・・・(;^ω^)
ミルクの温度に気を付ければ、あとはテクニック次第で様々なラテアートが作れます。
ご自宅でも練習はすることができますよ。
何回も練習して、自分の納得のいくラテアートができたら嬉しいですよね♪
チャレンジしてみたい方の参考になれば幸いです。
好きなことをして毎日を楽しみましょう!
以上、koniirimonのおはなしでした!
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